建設業許可とは

元請・下請を問わず、建設工事の完成を請け負う営業をするものは、軽微な建設工事のみを請け負う場合を除き、建設業の許可を受けなければいけません。

軽微な工事とは、建築一式工事であれば、「①工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事(消費税を含んだ金額)」「②請負金額の額にかかわらず、延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事」のいずれかに該当するもの、それ以外の工事であれば、「工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事(消費税を含んだ金額)」です。

これより大きい金額や面積の工事を、営利目的で継続的かつ集団的に行う場合は、建設業の許可が必要です。

建設業許可の種類(知事許可と大臣許可)

長崎県にのみ営業所を置いて営業を行う場合は、長崎県知事の許可を受けます。

二つ以上の都道府県に営業所を置く場合は、国土交通大臣の許可を受けます。

なお、営業所が長崎県内にあり、長崎県知事の許可を受けている場合でも、佐賀県や福岡県など長崎県以外の工事を請け負うことは可能です。

発注者から直接請け負った1件の建設工事につき、下請代金の合計額が 4,000 万円(税込)以上(建築工事業は 6,000 万円(税込)以上)となる下請契約を締結して施工する場合は、特定建設業の許可が必要です。それ以外は一般建設業許可です。

建設業許可申請

長崎県で建設業許可を受けようとする場合は、県のホームページにある「建設業許可申請の手引き」を参照しながら準備を進めるとよいでしょう。

この手引きには建設業許可の要件やその判断基準、許可の申請区分、許可申請書と添付書類の一覧といった基本的な情報が網羅されています。

個別具体的には許可要件を満たすかどうかは判断が難しい事例もありますから、幣所に行政書士として建設業許可の申請代行を依頼された場合には、建設業の許可を受けようとする会社(または個人)と長崎県の担当者との間に立ち、許可を得られるか確認をしていきます。

建設業の許可は、申請書を提出した日からおよそ30日~60日程度で通知書が届きます。申請書類に不備がなく、申請の内容も許可基準を満たしていれば許可されます。

許可取得後の手続き

許可取得後は店舗(事務所)及び建設工事の現場に「許可標識」を掲げる必要があるほか、工事現場に主任技術者(または監理技術者)を置く必要があります。

また、次のような場合は所管の官庁へ「変更届」を提出します。

①会社の名称を変更したとき、②営業所の名称・住所・電話番号を変更したとき、③従たる営業所を新設または廃止したとき、④従たる営業所で業種を追加または削除したとき、⑤資本金額を変更したとき、⑥会社の役員・代表者・支配人・令3条の使用人に変更があったとき、⑦法人の役員・事業主・支配人の氏名に変更があったとき、⑧経営業務の管理責任者・専任技術者に変更・追加等があったとき、⑨事業年度が終了したとき(決算報告)、⑩廃業したとき

特に、「決算変更届」は事業年度終了後4か月以内に毎年提出する必要があります。

その他は変更があったときですが、2週間以内や30日以内という提出期限が設けられていますので、ついうっかりということがないように注意が必要です。