【コラム】遺言書があっても、遺産分割協議をしてよい?

被相続人が遺言書を残しており、相続分の指定や遺産分割の方法の指定がなされていたとします。

この内容が相続人の意思に反しており、相続人全員で協議の上、遺言書の内容と異なった遺産分割を行うことはできるでしょうか。

遺言書に遺言執行者が指定されている場合は、相続人は相続財産の処分をすることができませんので、遺言書の内容と異なる協議は無効となるでしょう。

しかし、遺言執行者がいない場合は、共同相続人の自由な意思によって合意されたものであれば、遺言書の内容と異なる協議も有効となると言われています。

そういった意味で、遺言書の内容を確実に実行するためには、遺言執行者を指定することが重要となります。遺言執行者も法律知識がある方が好ましいため、費用は発生しますが法律の専門家に依頼すると、より実効性が高まります。